2020年度の阪神ドラフトをパワプロ査定してみる
ほぼ4ヶ月ぶりの記事となりました。
お久しぶりです。
今年もプロ野球ドラフト会議が行われました。
過去記事を見てもらえればわかるように私は野球好きであり、一応(笑)阪神ファンでもあるので、今年阪神タイガースに指名された選手たちをパワプロ風に能力査定していきたいと思います。
査定には独断と偏見が含まれますので悪しからず。
以下は査定の参考にさせて頂いたサイト様です。
また、去年(2019年度)のドラフト査定記事はこちらです。
1位 佐藤輝明(さとう・てるあき) 近畿大学
三塁手・外野手 22歳 右/左 187cm94kg
守備適正: 外○ 三△
弾道:4
ミート:36 F
パワー:73 B
走力:65 C
肩力:72 B
守備力:40 E
捕球:34 F
特殊能力:広角打法 三振
4球団が競合した今年のドラフトの目玉の1人。見事に矢野監督がクジを引き当て交渉権を獲得しました。
強烈なスイングから長打を量産するパワーヒッターで、強肩と俊足も兼備したアスリート系野手です。
今年の秋季リーグで二岡智宏(元巨人他)の持っていた関西学生野球連盟の本塁打記録を更新しました。
査定としては、まず弾道はスラッガーとして4としました。ミートはF。19年の秋季リーグ以降は記録更新へのプレッシャーからか打率を落とし、三振も増えるなど粗さが見えました。赤特能の三振も付けています。パワーはB。将来は中軸を任せたいです。走力はC。50m6.0秒と俊足です。肩力はB。学生時代は三塁手として強肩を見せていましたが、今の阪神のサードには既に大山がいるため、外野に転向するのでは?と予想されています。守備力と捕球はそれぞれEとF。守備はあまり上手くはないようです。
まだ粗さも見られる素材型野手ですが、そのポテンシャルは間違いなく高く、大成すれば柳田選手(ソフトバンク)のようにタイトルも狙える選手になると思います。
いずれにせよ将来が楽しみな選手です。
2位 伊藤将司(いとう・まさし) JR東日本
投手 24歳 左/左 178cm85kg
適正:先○ 中△ 抑-
球速:146km
コントロール:54 D
スタミナ:66 C
←スライダー3
↓チェンジアップ2
多彩な変化球を操り、確実にゲームメイクする実戦派の即戦力左腕。
直球はMAX146kmながら、球を低めに集めてしっかりと打者を打ち取ることのできる投手です。
過去に甲子園・大学全国大会・侍JAPANなど様々な大舞台で投げた経験があり、経験値の高さも魅力です。
貴重な先発左腕ということで、1年目からローテ入りが期待されます。
能力査定では、コントロールはD、スタミナはC。開幕一軍には問題なく入ってこれる水準の能力です。持ち玉はツーシーム、スライダー、チェンジアップ。左でツーシームを操るタイプは阪神には殆どいません。他にカーブやフォークなども投げられるようです。
派手さこそありませんが、堅実な能力でチームの戦力になってくれると思います。
3位 佐藤蓮(さとう・れん) 上武大学
22歳 投手 右/右 188cm/102kg
適正:先○ 中○ 抑△
球速:155km
コントロール:33 F
スタミナ:50 D
→カットボール1
↘カーブ3
恵まれた体格から威力のある直球を投げ込む素材型投手。
なんと4年秋まで公式戦登板が無かった秘密兵器タイプです。
サンプルは少ないですが奪三振率は高く、ポテンシャルはかなり高いように思います。
査定では、まずMAX155kmのストレートが目を引きます。平均球速もまずまずです。コントロールはF。カーブの制球や全体的なコマンド力に課題を残します。スタミナはD。適性的には先発・中継ぎ両睨みの起用もありそうです。
未知の部分が多いポテンシャル型ですが、まだ伸び代を残していそうで将来が楽しみな選手です。
4位 榮枝祐貴(さかえだ・ゆうき) 立命館大学
捕手 22歳 右/右 179cm79kg
守備適正:捕手○
弾道:2
ミート:32 F
パワー:43 E
走力:57 D
肩力:78 B
守備力:60 C
捕球:49 E
強肩と守備力が武器の捕手。総合的な能力では今年のドラフトでNo.1と名高い選手です。
大学では通算で3割を超える打率を残すなどそれほど打撃も悪くありません。
坂本梅野原口らの一軍捕手陣に食い込めるか注目です。
能力として、弾道は2、ミート・パワーはそれぞれFとE。大学では中軸を打っていましたか、打撃はプロではまだ時間がかかりそうです。走力はD。50m走は6.1秒とそこそこの脚力を持っています。肩力は78B。動画も見てみましたがスローイングも優れています。守備力はC、捕球はE。
まずは壁性能をしっかり鍛えて、正捕手の座を狙ってもらいたいですね。
5位 村上頌樹(むらかみ・しょうき) 東洋大学
投手 22歳 右/左 174cm75kg
適正:先○ 中○ 抑-
球速:149km
コントロール:59 D
スタミナ:63 C
→スライダー3
↘カーブ1
↓フォーク2
非常に能力の高い本格派即戦力右腕。
19年春には70イニングを投げて防御率0.77を記録し、リーグMVPに輝きました。
この時点ではドラ1候補との声も上がっていましたが、今年の秋季リーグ開幕戦で故障してしまい評価が落ちてしまいました。
しかし既に傷も癒えて練習に復帰しており、万全なら来年のローテーション争いにも食い込んできそうです。
査定として、ストレートはMAX149km。これ自体は目を引く数字ではありませんが、球質が良く空振りを取れるタイプと評価されています。コントロールはD、スタミナはC。このクラスの選手を5位で獲得できるのは非常にお得だと言えます。スライダー・カーブなど変化球も高レベルです。
怪我で評価を下げただけで元々は上位指名クラスのポテンシャルがある選手なので、体調をしっかりとケアして活躍して欲しいです。
6位 中野拓夢(なかの・たくむ) 三菱自動車岡崎
遊撃手・二塁手 24歳 右/左 172cm67kg
守備適正:遊○ 二○
弾道:2
ミート:40 E
パワー:34 F
走力:68 C
肩力:57 D
守備力:65 C
捕球:55 D
守備力の高い巧打の内野手。
バットコントロールに優れ、シュアなバッティングで広い範囲にヒットを打つことができます。
二遊間に絶対的なレギュラーがいない阪神にはうってつけの選手と言えるでしょう。
能力は、ミートはE、パワーはF。逆かと思いましたが、アマ時代の打率を考慮しました。走力はC。肩はD、守備力はC。守備範囲の広さが評価されています。捕球はDとしました。甲子園の内野は難しいからなぁ…。
社会人ナンバーワンショートとも評価されており、最近は打撃も向上してきたようで、活躍が楽しみな選手です。
7位 高寺望夢(たかでら・のぞむ) 上田西高校
遊撃手 18歳 右/左 178cm75kg
守備適正:遊○
弾道:3
ミート:25 F
パワー:41 E
走力:69 C
肩力:61 C
守備力:36 F
捕球:32 F
高校通算34本塁打の三拍子揃った大型ショート。
まだ細身ながらなかなかのパンチ力を誇ります。今年から開催されることになった高校生合同トライアウトでは5安打を記録し、一躍注目を浴びました。
査定としては、弾道は3。ちょうど去年入団した遠藤と似たタイプかもしれません。ミートはF、パワーはE。将来的に上位打線を打てるようになって欲しいです。走力と肩はC、守備力と捕球はF。これはまぁこんなもんでしょう。
これから伸びていく選手ですから、先輩である小幡や遠藤らと切磋琢磨しながら成長していってほしいです。
8位 石井大智(いしい・だいち) 高知ファイティングドッグス
投手 23歳 右/右 175cm83kg
適正:先○ 中○ 抑-
球速:153km
コントロール:34 F
スタミナ:52 D
→スライダー1
↙シンカー2
シンカーが売りの独立最強右腕。
150kmを超える直球とシンカーのコンビネーションで、19年には奪三振王に輝きました。去年は指名漏れしましたが、弱点を克服して今年は支配下での指名となりました。
能力は、まずストレートはMAX153km。独立リーグに入ってから急成長したタイプのようです。コントロールはF、スタミナはD。三振が取れるタイプという事を考えると中継ぎ起用もありそうです。
シンカーが決め球という投手は今のNPBにはそんなにいないので、活躍できるか注目です。
育成1位 岩田将貴(いわた・まさき) 九州産業大学
投手 22歳 左/左 178cm/77kg
適正:先△ 中○ 抑△
球速:139km
コントロール:36 F
スタミナ:40 E
←シンキングツーシーム2
→スライダー2
「変則トルネードサウスポー」という属性山盛りの投手。
大きくインステップして左打者の背中側から投げ込むという左殺しタイプです。
大学では2年時に活躍しましたが、それ以降は怪我であまり投げられませんでした。
能力として、まずストレートはMAX139km。あまり球速の出なさそうなフォームです。直球の威力にはまだ改善の余地が残されています。コントロールとスタミナはそれぞれFとE。中継ぎ起用が濃厚でしょう。
外に逃げるスライダーと内に食い込むツーシームで左打者を仕留められるような、仕事人タイプの投手になって欲しいですね。
総評
なんと言っても佐藤輝明を4球団競合の末に獲得したのが大きいでしょう。
すぐにバリバリ活躍とはいかないかもしれませんが、3年後・4年後に打線の軸を担える素材として、今後のチーム編成にも大きな影響を与えそうです。
その後の指名もチームの補強ポイントを的確に埋めていっており、意図が見えたドラフトです。
甲子園に出場した高校生ばかりを指名した為に「ロマンドラフト」や「0点から120点まである」とも評された昨年のドラフトから大きく方針を変えた即戦力中心の指名となりましたが、私としては昨年のドラフトと対をなすものであると考えており、とてもバランスの良い指名に感じました。
昨年のドラフトで多めに高校生を獲得したために、今年は安心して即戦力に突っ込めるという訳です。
こうすればチームの年齢層が離れるということはありません。
阪神というチームにおいて長らく問題だった「ベテランと若手しかいない」という歪な構成がようやく是正されつつあるように感じます。
来年以降も着実に世代交代を進め、チーム力をさらに上げていって欲しいです。