頭の中の小さな引き出し

思ったことを書きます。たぶんほとんど更新しません。

人々を惹きつけるJK組の"生々しさ"

Vtuberには様々なユニットが存在しますが、配信者グループ「にじさんじ」にも「JK組」という若干如何わしい感じのする名前のユニットがあります。

現役女子高生、いわゆるJK(という設定)である月ノ美兎」「樋口楓」「静凛」(敬称略)の3人によって結成され、総登録者数は約74万人(2019年5月時点)というかなりの大物ユニットです。

3人は定期的に生配信を行っており、毎回1万人以上の視聴者が集まる人気企画となっています。

 

視聴者はなぜ「JK組」に引き寄せられるのでしょうか?

フィクション化しつつある"JK"

「JK」は魔法の言葉です。一昔前は「常識的に考えて」の略だった気がしますが(?)、今は「女子高生」の略称として一般化しています。

YouTubeでは「現役JKが○○やってみた!」と題する動画が爆伸びし、5chには「JKだけど質問ある?」のスレが乱立し、ネットサーフィンをしていて「JK」という単語を目にしない日はありません。

これほどまでにJKが人気なのは、JKが「未知の存在」だからです。

わずか3年間という短い期間だけ存在する蜃気楼のような存在であり、儚さと脆さを見せながらも、それでいて強烈に輝きを放ちます。

人々(主に男性)は彼女達を詳しく知りたいと思いますが、実際のJKに接近するのは命の危険があるため、結果的にその欲求はアニメや漫画など2次元のものに向かいます。

「日常系」というジャンルのアニメが2000年代になって急激に発展したのはまさにこの需要を反映したためでしょう。

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▲線路へ飛び出しそう 

 

きらら系に代表される漫画作品が次々とアニメ化し、「女子高生たちの何気ない日常」がこれまで幾度となく画面に映し出されてきました。

対照的に現役JKの数は近年の少子高齢化に伴って減少し続けており、アニメに登場するJK像もどこか浮世離れしていて、まるでファンタジーの世界の住人のようでもあります。

JK組は「真の日常系」

しかし、JK組はファンタジーではありません。

台本のもとに声優さんがJKを演じているアニメ作品と違い、「JK組」は生きているライバーという存在が、自分たちの思うままに話をします。

そこに台本は無く、「この前○○に行ってきた」「○○を食べた」「○○が面白かった」という他愛の無い会話が行われます。

これこそが「真の日常系」です。

JKの日常なのです。

カフェでコーヒーを飲んでいる時に、横の席に座っているJK達の会話が聞こえてきて、それについ耳を澄ませてしまったような、そんな良い意味での「生々しさ」がJK組にはあります。

男子と話している時には出ない、友人同士の会話の時にのみ使われる声色が聞けるのもポイントです。

 

JK組は毎月定期配信を行っています。興味がある人はぜひ見てみると良いでしょう。