頭の中の小さな引き出し

思ったことを書きます。たぶんほとんど更新しません。

2021年の阪神ドラフトをパワプロ査定してみた

今年もドラフトの季節がやってきました。

どうも筆者です。

このパワプロ査定シリーズ記事も、今年で3年目となりました。

有難いことにそこそこ見てもらっているようで嬉しいです。

(選手パスワード記事と間違ってアクセスされた方はごめんなさい。)

去年の記事はこちらです。

また、今年もこちらのサイトを大いに参考にさせていただきました。

http://playersnote.blog.fc2.com/

https://draftrepo.blog.fc2.com/

では、どんな選手が入ったか見ていきましょう。

指名選手

1位 森木大智(もりき・だいち) 高知高校

投手 18歳 右/右 184cm82kg

適正:先○ 中△ 抑-

球速:154km

コントロール:40E

スタミナ:57D

↓縦スライダー3

カットボール1

↘カーブ2

中3時に150kmを記録して注目された元「スーパー中学生」。

四国ナンバーワン投手と名高い好投手でしたが、強豪に阻まれ甲子園出場経験は無し。

憧れの選手は藤川球児投手だそうです。

まだ伸び代を大きく残しており、プロ入り後の成長が非常に楽しみな素材です。

ハズレ1位ではありますが、矢野監督のコメント通り「まさか残っているとは思わなかった」選手です。

実質一本釣りという評価も納得でしょう。

2位 鈴木勇斗(すずき・ゆうと) 創価大学

投手 22歳 左/左 172cm78kg

適正:先○ 中△ 抑△

球速:152km

コントロール:35F

スタミナ:63C

←スライダー3

↓チェンジアップ3

小柄な身体からMAX152kmのストレートを投げ込む左腕。

特徴的な二段モーションで投げ、試合を作れる投手。

大学3年秋にMVPを獲得しています。

大学通算四死球率4.86と少し荒削りな部分はありますが、さらに壊滅的だった高橋遥人投手や及川投手を一線級に育てた阪神なら期待してもいいのでないでしょうか。

上手く育てばエース級になれる素質のある投手だと思います。

3位 桐敷拓真(きりしき・たくま) 新潟医療福祉大学

投手 22歳 左/左 178cm90kg

適正:先○ 中○ 抑-

球速:150km

コントロール:59D

スタミナ:56D

←スライダー3

↙カーブ1

↓チェンジアップ2

MAX150kmの速球と奪三振能力が武器の即戦力左腕。

地方リーグ出身で全国区の知名度はありませんが、通算奪三振率11.62、四死球率2.92という数字が示すように能力はかなり高い投手です。

先発でもリリーフでも器用にこなしてくれそうですので、左腕不足の阪神には貴重な戦力となりそうです。

4位 前川右京(まえかわ・うきょう) 智辯学園高校

外野手 18歳 右/左 177cm90kg

適正:外△ 一△

弾道:3

ミート:42E

パワー:55D

走力:35F

肩力:59D

守備力:32F

捕球:30F

高校通算37本塁打、高い打力を持ったスラッガー高3夏の甲子園では打率.455・2本塁打の活躍でチームを準優勝に導きました。

名門で1年から4番を任されていたことからも分かるようにパワーだけでなく選球眼を兼ね備え、三振も非常に少ない選手です。

反面、守備走塁はイマイチのようで、完成系は松山竜平選手(広島)のようなタイプだと思います。

やや癖のあるフォームですので、木製バットにどれだけ早く適応できるかがポイントではないでしょうか。

将来的には佐藤輝明・井上広大選手たちと一緒にクリーンアップを任せたいですね。

5位 岡留 英貴(おかどめ・ひでたか) 亜細亜大学

投手 22歳 右/右 180cm77kg

適正:先- 中○ 抑○

球速:150km

コントロール:41E

スタミナ:34F

→スライダー3

→カット1

「ロークォーター」とも呼ばれる独特のサイドスローからMAX150kmの直球を投げ込むリリーバー。

即戦力の変則リリーフとして貴重な素材です。

動画でも確認しましたが独特の球が見づらいフォームでしたので、プロで力をつければセットアッパーなど上の位置も狙えると思います。

6位 豊田寛(とよだ・ひろし) 日立製作所

外野手 24歳 右/右 177cm85kg

適正:外○

弾道:3

ミート力:44E

パワー:51D

走力:57D

肩力:61C

守備力:42E

捕球:32F

右方向にも長打を打てる、打力の高い外野手。

東海大相模高校時代は4番として甲子園でホームランを放ち、大学ではベストナインを4回獲得。

社会人でもかなりの好成績を残してきました。

外野手が高齢化&伸び悩みで停滞気味の阪神の中で、下位指名などは気にせずにレギュラー目指して頑張って欲しいです。

近年の阪神のドラ6即戦力は活躍する傾向にあるので期待したいです。

また、筆者と同学年なので個人的にも応援したいですね。

7位 中川勇斗(なかがわ・ゆうと) 京都国際高校

捕手 18歳 右/右 170cm70kg

適正:捕○

弾道:2

ミート:27F

パワー:34F

走力: 55D

肩力:74B

守備力:43E

捕球:42E

高校通算18発、小柄ながら強肩強打の捕手。

高3夏の甲子園では2本塁打を放つなど攻守にわたる活躍でチームを4強に導きました。

肩が非常に強く、フレーミングも評価されている守備型の捕手です。

グラウンド全体をよく見て判断できる司令塔タイプ。

しっかり身体を鍛えて、正捕手の座を狙って欲しいですね。

育成1位 伊藤稜(いとう・りょう) 中京大学

投手 22歳 左/左 178cm86kg

適正:先○ 中○ 抑△

球速:150km

コントロール:34F

スタミナ:50D

←スライダー2

↙カーブ2

MAX150kmのストレートを主体に組み立てる速球派左腕。

高3時に急成長し、大学進学してからも好投を続けていましたが、故障により評価が落ちてしまった投手です。

まずはしっかりと故障を治し、身体を作り上げてから支配下を狙って欲しいです。

ややコマンドに粗さを残しますが、前述のように左腕育成には定評のある阪神ですので、一軍級の投手になれると期待しましょう。

総評

今年も非常に手堅く補強ポイントを埋めてきた印象です。

今年の捕球ポイントはズバリ「左腕」「外野手」でした。

特に左腕に関しては、中堅中継ぎの岩貞と島本が不振&育成落ちし、エース級の高橋遥人も故障癖があり、まともなのはセットアッパーの岩崎と20歳の及川くらい。

このような状況ではドラフトで補強するしかないでしょう。

その視点で見ると、2位の鈴木と3位の桐敷は即戦力としても評価できますし、育成1位の伊藤稜も面白い存在ですから、的確に埋めてきたと言えます。

また、外野手に関してはレギュラー級がサンズ・近本・佐藤輝くらいしかおらず、彼ら以外は守備走塁要員レベルという選手層の剥離も深刻でしたので、社卒の豊田と高卒スラッガーの前川を獲得して層を暑くしたのは賢い判断でしょう。

全体的に見ても、1位で高卒の大型投手を獲得し、変則リリーフ・高卒捕手まで満遍なく確保できた良ドラフトと言えます。

やや捕手がダブついているようにも思えますが、正捕手の梅野が今オフFA取得ということを考えると、増やしておいて損は無いはずです。

ここ数年阪神のドラフトを追ってきて思うのは、賢い指名ができるようになったという事です。

2018年は即戦力ドラフト(近本・木浪・齋藤)、2019年は高卒ドラフト(西純・及川・井上)、2020年は即戦力ドラフト(佐藤輝・伊藤将・中野)、そして今年は即戦力&穴埋めドラフト(左腕・外野)というように、その年その年でバラバラの方針を取るのではなく、長い目で見てチーム作りをしている事が分かります。

10年以上前の、競合覚悟で大物に突っ込んでクジを外して小粒な選手でお茶を濁したり、クジを外すことを恐れて独自路線の指名をして失敗していた阪神ではありません。

指名した選手たちも着実に結果を残しています。

野手では、16年ドラ1の大山は苦しみつつも2年連続20本塁打を放つ主砲となり、18年1位の近本はリーグを代表する外野手に成長し、今季は最多安打のタイトルがほぼ確実な状態です。

20年ドラ1の佐藤輝は新人球団記録となる23本塁打を放ち、ドラ6の中野はこちらも新人での盗塁王獲得が現実味を帯びています。

投手では、16年ドラ5の青柳が最多勝争いをしており、19年ドラ3の及川もセットアッパー級に成長。

20年ドラ2の伊藤将も新人ながら8勝を記録するなど、活躍をあげればきりがありません。

ファームに目を移すと、20年ドラ4の村上が最多勝(10勝)・最優秀防御率(2.23)・最高勝率(.909)の3冠を獲得。

19年育成ドラ1の小野寺が首位打者(.315)・最高出塁率(.391)の2冠。

19年ドラ2の井上が打点王(50打点)。

17年ドラ4の島田が盗塁王(21個)、というように、ここ数年で指名した選手たちが着実に力を付け、タイトルを獲得しています。

尤も、ここから一軍に定着しなければ「二軍の帝王」になってしまうわけですが、素質のある選手たちを多くドラフトで指名できているのは事実です。

「帝王」が沢山いればいるほど一軍で活躍できる可能性も上がると思うので、来年以降のプロスペクト達のさらなる成長に期待したいと思います。

今年は序盤に快進撃を演じつつも、惜しくも優勝は逃し(そうな感じになってしまい)ましたが、生え抜きの若手を核として助っ人で固めるチーム作りはかなり完成に近づいていると思います。

今後数年以内に優勝できるよう、ドラフトも含めた補強をしっかり行って欲しいです。

(2回目追記あり)新型コロナウイルスのワクチンを接種してきたレポート

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お久しぶりです。筆者です。(コイツこれ以外の書き出し方無いんか?)

この度、新型コロナウイルスのワクチン接種に行ってきましたので、軽いレポートを書こうと思います。

「全年齢にわたる大規模ワクチン接種」という歴史上まれに見るイベントですので、これは何か記録に残さなくては…!という思いもありました。

ワクチンを接種するまでの色々

私が住んでいる自治体では8月頭からネットでの予約が可能になりましたので、開始日にすぐ予約し、8月中に1度目の接種を受けられることになりました。

大都市では未だに予約がパンパンのようで、こればかりはド田舎に住んでいて良かったと思いました。

ちなみにファイザー社製のワクチンです。

ワクチン接種にあたって「すべきこと」「してはいけない事」を調べてみたのですが、筆者個人としては「激しい運動をすると副反応が重くなりやすいので暫くは控える」という部分が引っかかりました。

私はBMI25以上(1度肥満)のデブであり、最近はダイエットをしていました。(そのおかげで1年ちょいで10kgほど減量できた)

運動量としては少ないのですが、

  • 毎日1kmの距離をそこそこ早めのペースでランニングする
  • プランク5セット

というのが日課になっていまして、このうち「ランニングがもしかしたらアウトかな?」と心配になりました。

看護師経験のある親族に相談したところ、「2回目の接種が完了する9月末まではウォーキングに切り替えてみては?」と提案されたので、そうすることにしました。

この1ヶ月でリバウンドしてしまわないか不安で不安で震えています。(デブは自分に甘いのですぐ外的要因に責任を求める)(自分が食べる量を考えればいいだけ)

次に、アナフィラキシーショックの危険を考えました。

ワクチンにおけるアナフィラキシーショックはアレルギーを沢山持っている人に生じやすいようで、普通の健康な人なら特に心配する必要は無いものです。

しかし、私には10年ほど前に自己免疫系の疾患にかかっていた過去がありました。

詳しい病名は書きませんが、年間発症数が50例ほどしかないものであり、私の場合は原因不明のタイプだったので年間症例数が10程度という極めて珍しい病気でした。

私はこれのせいで小学校生活の半分を棒に振りました。

今は寛解(完治ではないが症状が治まっていること)の状態であり、年に一度の定期検診をするだけで済んでいます。

しかし、血液に影響が出る病気だったために、ワクチンと何か悪い反応を起こすかもしれないという不安がありました。

そういった色々な気持ちを抱えつつ、ワクチン接種当日を迎えました。

集団接種の流れ

集団接種は地元の大型ショッピングセンターの一角で行われ、私が到着した時には既に沢山の人がいました。

私と同世代の人から杖をついた高齢の方まで、幅広い層の希望者がひしめく様子は、コロナ禍になってからは見たことがないような光景で新鮮に映りました。

受付で予約を確認してからワクチンを接種するまでの流れはわりとスムーズで、15分程度で全てが完了しました。

この辺りは現場の「慣れ」を感じました。

開始当初は混乱もあったようですが、沢山の人数を処理していくノウハウがしっかりと蓄積されているように見えました。

接種後は副反応の確認のためにタイマーを渡され、15分間の経過観察を行います。

副反応が出てこないかドキドキの時間です。

幸いにも何の症状も出ること無く、無事に会場から出ることが出来ました。

この時点で受付から40分ほど。

軽い買い物に出かけたくらいの感覚です。

アナフィラキシーなどの重い反応が出ず不安が解消されたので、ウキウキ気分で帰りにファミキチを買いました。 (だから太るんだよ)

1回目のその後

8月28日23時追記︰副反応らしき症状をまとめます。

  • 注射した部分に少しの痒みや痛み→筋肉注射なので当たり前。

  • 弱い倦怠感があり、いつもより眠さが早めに来る→「初めてのワクチン接種」という慣れないイベントに直面したことによる精神的疲労から来ている可能性もあるので、副反応かどうかは微妙。

  • 最高37.0℃の微熱→平熱が36.6℃くらいなので体調的にはほぼ問題なし。

過去に免疫系の疾患を患ったことのある筆者ですが、大きな問題もなく1度目の接種を終えることが出来ました。

副反応も弱いもので収まっています。

2回目の接種は3週間後の予定です。

巷では2回目の副反応がキツいという話が多く見られますので、よく用心して臨もうと思います。

2回目を受けてきました

ここからの文章は追記になります。

9/18に2回目のワクチンを接種することが出来ました。

今回も手続きは非常にスムーズに進み、15分間の経過観察まで含めると大体45分ほどで終えることができました。

以下に副反応をまとめます。

  • 注射部位の痛み→前回同様のもの。接種した翌日がピーク。

  • 倦怠感→前回同様。とにかく眠気が来るので、翌日はほぼ1日寝ていました。

  • 最高37.6℃の発熱→前回より少し高い熱が出ました。特に解熱剤は飲みませんでしたが、上がったり下がったりを繰り返しました。この発熱は接種から3日ほど続きました。

  • 関節痛→前回には無かった症状です。風邪に罹った時に感じるような関節痛が接種の翌日にかけて続きました。翌々日には無くなっていました。

ちょくちょく報告されているような39℃に迫るほどの高熱は出ず、翌々日には出勤も可能な状態でしたので、個人的には軽く済んで良かったと思います。

箇条書きでまとめると少し大層な感じに思えますが、基本的には風邪を引いたのと同じ感覚です。

新型コロナウィルスに感染して発症することを思えば、これくらいは…という感じでしょうか。

まとめ

これで2回の接種は無事に完了しました。

大きな混乱もなく、緊張していた私でもストレスを感じずに接種できたのは、ひとえに医療従事者の方々や自治体の職員さんたちの努力のおかげだと思います。

本当に感謝です。

接種自体は完了しましたが、この追記を書いている9月24日時点では、まだ私の体の中に抗体が出来上がっているか確証はありません。

一般に、新型コロナウィルスへの抗体はワクチン接種から2週間程経ってから完成すると言われているからです。(各社によってバラツキあり)

参考:厚生労働省HP ワクチン接種後に新型コロナウイルスに感染することはありますか。|新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省

また、ワクチンの抗体によって発症しなくても、自分がウイルスキャリアーとなって周囲の人に感染させてしまうリスクは、これまでと何ら変わりありません。

これからも感染予防対策を万全にして生活していきたいと思います。

ワクチンを接種できていない人や、ワクチン接種を迷っている人はまだまだいると思いますので、この記事が少しでもそんな方々の参考になれば幸いです。

#てぇてぇトレイン #てぇトレ を今こそ推すべき理由

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お久しぶりです。

半年以上もブログを更新していなかったので、こんな時どんな顔をしていいかわからないの……な筆者です。

今回はVtuberユニットである「てぇてぇトレイン 」について記事を書きたいと思います。

タイトルにもあるように、「てぇてぇトレイン」を今こそ推すべきその理由とは!?

……

てぇてぇトレインポップアップストアが開催中だからです。(~2021年5月30日まで)

~完~

……というのは冗談ですが、ポップアップストア開催は事実なので、皆さんぜひ行ってみてください。

筆者は涙を呑んで通販です。

気を取り直して、てぇてぇトレインを推すべき理由について見ていきたいと思います。

才能あふれるメンバー

そもそもてぇてぇトレインとは、

  • 甲賀流忍者ぽんぽこ

  • さえきやひろ

  • もちひよこ

  • 星咲ちあ

という4名の女性Vtuberで構成されるユニットです。

2018年11月8日に行われたハロウィン女子会生放送で集まった4人によって結成されました。

ちなみに「てぇてぇトレイン」というネーミングは視聴者アンケートによって決定されたもので、略称は「てぇトレ」です。

では、メンバーそれぞれを簡単に紹介しましょう。

甲賀流忍者ぽんぽこ

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2018年2月1日に活動を開始した甲賀市在住のバーチャルyoutuber

甲賀流忍者を自称しており、年齢は200歳以上。

甲賀市滋賀県の魅力を伝えるため、相方の「ピーナッツくん」と共に発信を続けている。

Vtuber界屈指の大型コラボ生放送企画「ぽんぽこ24」を5度にわたって成功させるなど、企画力や人脈が高く評価されている。

NHK番組への出演やイベントの司会、youtube公式企画のMC役など、その活躍の幅は多岐にわたる。

筆者の推し。

さえきやひろ

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2018年6月3日に活動開始した小学生5年生のバーチャルyoutuber

ものづくりが得意で、イラストや2D・3Dモデルの制作などを行っている。

緻密なデザインと高クオリティのモデリングが特徴で、前出の甲賀流忍者ぽんぽこやピーナッツくん滋賀県湖南市公式Vtuberのminami名取さななどの3Dモデル制作を担当した。

各ファンからは親しみを込めて「やひろママ」と呼ばれる。

かわいい。

もちひよこ

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2018年1月5日に活動を開始した"人生2週目"の幼女バーチャルyoutuber

高いモデリング技術に定評があり、自身のモデルに加えてヤッターマン2号(カミナリアイ)・ボヤッキー・勇気ちひろ中田ヤスタカ、企業からモデル制作を依頼されることも多い。

もちひよこ個人が他メンバーをプロデュースする事務所「もちプロ」を立ち上げた事でも話題を呼んだ。(2021年2月28日に惜しまれつつ解散)

色んな意味でプロ。

星咲ちあ(魔法少女ちあ)

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2018年1月30日に活動を開始した魔法少女バーチャルYoutuber

視聴者を応援するために活動を始めた。

衣装などのデザインは全て自身で行っており、自宅でのフルトラッキング配信を行うなど、技術系Vtuberとしての一面を持つ。

グッズ制作も精力的に行っている。

最近は歌のためにボイトレにも励んでいるらしい。

背負ってんだよなぁ、人生。

彼女たちは全員が個人勢Vtuberであり、何らかの企業や事務所に所属することなく自身でセルフプロデュースしながら活動しています。

これはとても凄い事です。

世間では企業所属のVtuberやライバー達が注目を浴びて活躍していますが、その中で個人プロデュースで長い期間活動を続けるというのは、生半可な努力では達成できません。

また、企画力やモデリング技術、デザイン力など、メンバー皆が独自性のある優れた才能を持っていることも「てぇてぇトレイン」の特徴です。

古参

先程の紹介文でも書いているように、「てぇトレ」の殆どのメンバー達はバーチャルyoutuberが大きなブームとなる直前の2018年初頭から活動しています。

つまり、全員が「古参」というわけです。

新参古参で優劣を付けるわけでは勿論ありません。

しかし、Vtuberブームが始まってから2年以上が経過し、企業所属であっても活動期間が短く終わってしまうVtuberもいる中で、3年以上も安定して活動を続けているという事実は、視聴者に「安心感」を与えてくれます。

てぇトレを推す上で、「"企業の都合で"フラッと居なくなってしまうのでは無いか」という不安を感じる必要は無いのです。

また、それぞれの交友も長いので、トークや絡みにも安定感があります。

▼星咲ちあちゃんはぽんぽこ24の記念すべき初回放送にも出演していたりします。いや今見るとヤバいなこの放送画面…… f:id:aidnoyatsudayo11:20210527001617j:plain

個々のキャラクターがハッキリしている

前述のように、それぞれが強い個性をもっているてぇトレメンバーですが、それはユニットの中でも発揮されています。

アイドルによくある事ですが、グループやユニットというのは「末っ子」「リーダー」「不思議ちゃん」のようにある程度キャラクターや属性が決まっているものです。

この点はてぇトレでも例外ではありません。

  • ぽんぽこ→基本はいじられ役。ゲーム企画などでイキリを発揮するが、大体負けてしまうポンコツキャラ。でもいいヤツ。

  • さえきやひろ→大体は他のメンバーから可愛がられている癒し系。一方で少しだけ腹黒さを見せる瞬間もある。

  • もちひよこ→人生2週目という事もありやさぐれた発言が度々出る。下ネタやぶりっ子をする事もある。しかし基本はしっかり者でまとめ役。

  • 星咲ちあ→やや口が悪く、ヤンキー風口調になったりとち狂った行動をする事もある。しかしゲームをする時は意外としおらしくなったりする。根は優しい。

このキャラ解説はあくまで筆者個人の感覚によるものですが、概ね合っているのではないかと思っています。

よくありがちな「オーディションの時から役割が決まっていた」とか「キャラを演じているだけで素は別人」という訳ではなく、それぞれが自然体を保った上でキャラが立っているのです。

これはまさに奇跡的だと言えます。

実際にどういうキャラなのか気になった人は…自分の目で確かめてみてくれ。

▼それぞれのキャラクターがよくわかる動画

てぇてぇ

これに尽きます。

てぇてぇとは (テェテェとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

そもそもてぇてぇトレインってなんだよ……。

本当にてぇてぇのかよ……。

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f:id:aidnoyatsudayo11:20210527003402j:plain

……。

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f:id:aidnoyatsudayo11:20210526233724j:plain

…………。

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キャーーーー!!!!!!!!!!!!!

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本当にてぇてぇのです。

てぇトレは、てぇてぇのです。(ガンギマリ)

てぇトレメンバーは決して、イチャイチャしまくっていたり、同居していたり、週に5回くらい女子会したりする訳ではありません。

むしろ各メンバーの物理的距離は離れています。

ぽんぽこは滋賀県をホームグラウンドとしていますし、ちあちゃんはバーチャルグンマー在住です。

もちひよこちゃんとさえきやひろちゃんは恐らくバーチャル関東周辺に在住しているかと思いますが、それぞれが多忙な事もあり、中々リアルでは一堂に会する事ができません。

だからこそ、予定が合って集まった時に「てぇてぇ」が発生するのです。

個人でVtuber界の荒波の中を進む女性クリエイター達が、界隈の重荷から離れて友人同士で仲良く遊ぶ。

これが「てぇてぇ」でなくてなんだと言うのでしょうか。

(…てぇトレ配信にピーナッツくんが混ざるとキレる人が出てくる気持ちがなんとなくわかった気がします。)

▼てぇトレメンバー4人で旅行に行った回。雰囲気が最高。

今からでも遅くない、てぇトレを推そう

身も蓋もないことを言ってしまえば、てぇトレは「活動頻度が低いので推しやすい」ユニットです。

活動期間は2年半ですが、動画(生放送アーカイブ含む)にするとおよそ23本です。

休日を1日使えば現在まで追いつく事ができます。

▼もちひよこさんが作成してくれているてぇトレまとめリストです。やっぱもちひよこなんだよな~

てぇてぇトレイン - YouTube

活動頻度こそ低めですが、修学旅行の夜のような独特の雰囲気の配信をしてくれたり、新衣装をお披露目する放送では必ずスクショタイムを設けてくれるなど、サービス精神は旺盛です。

どこにでもありそうで、どこにも無い、そんなてぇトレの関係性を是非皆さんも楽しんでみてください。

ポップアップストアに行ったりグッズを買ったりすると、もしかすると今後の活動が増えるかもしれませんよ。(露骨な宣伝)

それぞれのチャンネルへのリンク:

https://youtube.com/channel/UC1EB8moGYdkoZQfWHjh7Ivw (ぽんぽこチャンネル)

やひろのおへや - YouTube

もちひよこ - YouTube

魔法少女ちあちあちゃんねる - YouTube

2020年度の阪神ドラフトをパワプロ査定してみる

ほぼ4ヶ月ぶりの記事となりました。

お久しぶりです。

今年もプロ野球ドラフト会議が行われました。

過去記事を見てもらえればわかるように私は野球好きであり、一応(笑)阪神ファンでもあるので、今年阪神タイガースに指名された選手たちをパワプロ風に能力査定していきたいと思います。

査定には独断と偏見が含まれますので悪しからず。

以下は査定の参考にさせて頂いたサイト様です。

また、去年(2019年度)のドラフト査定記事はこちらです。

1位 佐藤輝明(さとう・てるあき) 近畿大学

三塁手・外野手 22歳 右/左 187cm94kg

守備適正: 外○ 三△

弾道:4

ミート:36 F

パワー:73 B

走力:65 C

肩力:72 B

守備力:40 E

捕球:34 F

特殊能力:広角打法 三振

4球団が競合した今年のドラフトの目玉の1人。見事に矢野監督がクジを引き当て交渉権を獲得しました。

強烈なスイングから長打を量産するパワーヒッターで、強肩と俊足も兼備したアスリート系野手です。

今年の秋季リーグで二岡智宏(元巨人他)の持っていた関西学生野球連盟本塁打記録を更新しました。

査定としては、まず弾道はスラッガーとして4としました。ミートはF。19年の秋季リーグ以降は記録更新へのプレッシャーからか打率を落とし、三振も増えるなど粗さが見えました。赤特能の三振も付けています。パワーはB。将来は中軸を任せたいです。走力はC。50m6.0秒と俊足です。肩力はB。学生時代は三塁手として強肩を見せていましたが、今の阪神のサードには既に大山がいるため、外野に転向するのでは?と予想されています。守備力と捕球はそれぞれEとF。守備はあまり上手くはないようです。

まだ粗さも見られる素材型野手ですが、そのポテンシャルは間違いなく高く、大成すれば柳田選手(ソフトバンク)のようにタイトルも狙える選手になると思います。

いずれにせよ将来が楽しみな選手です。

2位 伊藤将司(いとう・まさし) JR東日本

投手 24歳 左/左 178cm85kg

適正:先○ 中△ 抑-

球速:146km

コントロール:54 D

スタミナ:66 C

ツーシーム

←スライダー3

↓チェンジアップ2

多彩な変化球を操り、確実にゲームメイクする実戦派の即戦力左腕。

直球はMAX146kmながら、球を低めに集めてしっかりと打者を打ち取ることのできる投手です。

過去に甲子園・大学全国大会・侍JAPANなど様々な大舞台で投げた経験があり、経験値の高さも魅力です。

貴重な先発左腕ということで、1年目からローテ入りが期待されます。

能力査定では、コントロールはD、スタミナはC。開幕一軍には問題なく入ってこれる水準の能力です。持ち玉はツーシーム、スライダー、チェンジアップ。左でツーシームを操るタイプは阪神には殆どいません。他にカーブやフォークなども投げられるようです。

派手さこそありませんが、堅実な能力でチームの戦力になってくれると思います。

3位 佐藤蓮(さとう・れん) 上武大学

22歳 投手 右/右 188cm/102kg

適正:先○ 中○ 抑△

球速:155km

コントロール:33 F

スタミナ:50 D

カットボール1

↘カーブ3

恵まれた体格から威力のある直球を投げ込む素材型投手。

なんと4年秋まで公式戦登板が無かった秘密兵器タイプです。

サンプルは少ないですが奪三振率は高く、ポテンシャルはかなり高いように思います。

査定では、まずMAX155kmのストレートが目を引きます。平均球速もまずまずです。コントロールはF。カーブの制球や全体的なコマンド力に課題を残します。スタミナはD。適性的には先発・中継ぎ両睨みの起用もありそうです。

未知の部分が多いポテンシャル型ですが、まだ伸び代を残していそうで将来が楽しみな選手です。

4位 榮枝祐貴(さかえだ・ゆうき) 立命館大学

捕手 22歳 右/右 179cm79kg

守備適正:捕手○

弾道:2

ミート:32 F

パワー:43 E

走力:57 D

肩力:78 B

守備力:60 C

捕球:49 E

強肩と守備力が武器の捕手。総合的な能力では今年のドラフトでNo.1と名高い選手です。

大学では通算で3割を超える打率を残すなどそれほど打撃も悪くありません。

坂本梅野原口らの一軍捕手陣に食い込めるか注目です。

能力として、弾道は2、ミート・パワーはそれぞれFとE。大学では中軸を打っていましたか、打撃はプロではまだ時間がかかりそうです。走力はD。50m走は6.1秒とそこそこの脚力を持っています。肩力は78B。動画も見てみましたがスローイングも優れています。守備力はC、捕球はE。

まずは壁性能をしっかり鍛えて、正捕手の座を狙ってもらいたいですね。

5位 村上頌樹(むらかみ・しょうき) 東洋大学

投手 22歳 右/左 174cm75kg

適正:先○ 中○ 抑-

球速:149km

コントロール:59 D

スタミナ:63 C

→スライダー3

↘カーブ1

↓フォーク2

非常に能力の高い本格派即戦力右腕。

19年春には70イニングを投げて防御率0.77を記録し、リーグMVPに輝きました。

この時点ではドラ1候補との声も上がっていましたが、今年の秋季リーグ開幕戦で故障してしまい評価が落ちてしまいました。

しかし既に傷も癒えて練習に復帰しており、万全なら来年のローテーション争いにも食い込んできそうです。

査定として、ストレートはMAX149km。これ自体は目を引く数字ではありませんが、球質が良く空振りを取れるタイプと評価されています。コントロールはD、スタミナはC。このクラスの選手を5位で獲得できるのは非常にお得だと言えます。スライダー・カーブなど変化球も高レベルです。

怪我で評価を下げただけで元々は上位指名クラスのポテンシャルがある選手なので、体調をしっかりとケアして活躍して欲しいです。

6位 中野拓夢(なかの・たくむ) 三菱自動車岡崎

遊撃手・二塁手 24歳 右/左 172cm67kg

守備適正:遊○ 二○

弾道:2

ミート:40 E

パワー:34 F

走力:68 C

肩力:57 D

守備力:65 C

捕球:55 D

守備力の高い巧打の内野手

バットコントロールに優れ、シュアなバッティングで広い範囲にヒットを打つことができます。

二遊間に絶対的なレギュラーがいない阪神にはうってつけの選手と言えるでしょう。

能力は、ミートはE、パワーはF。逆かと思いましたが、アマ時代の打率を考慮しました。走力はC。肩はD、守備力はC。守備範囲の広さが評価されています。捕球はDとしました。甲子園の内野は難しいからなぁ…。

社会人ナンバーワンショートとも評価されており、最近は打撃も向上してきたようで、活躍が楽しみな選手です。

7位 高寺望夢(たかでら・のぞむ) 上田西高校

遊撃手 18歳 右/左 178cm75kg

守備適正:遊○

弾道:3

ミート:25 F

パワー:41 E

走力:69 C

肩力:61 C

守備力:36 F

捕球:32 F

高校通算34本塁打の三拍子揃った大型ショート。

まだ細身ながらなかなかのパンチ力を誇ります。今年から開催されることになった高校生合同トライアウトでは5安打を記録し、一躍注目を浴びました。

査定としては、弾道は3。ちょうど去年入団した遠藤と似たタイプかもしれません。ミートはF、パワーはE。将来的に上位打線を打てるようになって欲しいです。走力と肩はC、守備力と捕球はF。これはまぁこんなもんでしょう。

これから伸びていく選手ですから、先輩である小幡や遠藤らと切磋琢磨しながら成長していってほしいです。

8位 石井大智(いしい・だいち) 高知ファイティングドッグス

投手 23歳 右/右 175cm83kg

適正:先○ 中○ 抑-

球速:153km

コントロール:34 F

スタミナ:52 D

→スライダー1

↙シンカー2

シンカーが売りの独立最強右腕。

150kmを超える直球とシンカーのコンビネーションで、19年には奪三振王に輝きました。去年は指名漏れしましたが、弱点を克服して今年は支配下での指名となりました。

能力は、まずストレートはMAX153km。独立リーグに入ってから急成長したタイプのようです。コントロールはF、スタミナはD。三振が取れるタイプという事を考えると中継ぎ起用もありそうです。

シンカーが決め球という投手は今のNPBにはそんなにいないので、活躍できるか注目です。

育成1位 岩田将貴(いわた・まさき) 九州産業大学

投手 22歳 左/左 178cm/77kg

適正:先△ 中○ 抑△

球速:139km

コントロール:36 F

スタミナ:40 E

←シンキングツーシーム2

→スライダー2

「変則トルネードサウスポー」という属性山盛りの投手。

大きくインステップして左打者の背中側から投げ込むという左殺しタイプです。

大学では2年時に活躍しましたが、それ以降は怪我であまり投げられませんでした。

能力として、まずストレートはMAX139km。あまり球速の出なさそうなフォームです。直球の威力にはまだ改善の余地が残されています。コントロールとスタミナはそれぞれFとE。中継ぎ起用が濃厚でしょう。

外に逃げるスライダーと内に食い込むツーシームで左打者を仕留められるような、仕事人タイプの投手になって欲しいですね。

総評

なんと言っても佐藤輝明を4球団競合の末に獲得したのが大きいでしょう。

すぐにバリバリ活躍とはいかないかもしれませんが、3年後・4年後に打線の軸を担える素材として、今後のチーム編成にも大きな影響を与えそうです。

その後の指名もチームの補強ポイントを的確に埋めていっており、意図が見えたドラフトです。

甲子園に出場した高校生ばかりを指名した為に「ロマンドラフト」や「0点から120点まである」とも評された昨年のドラフトから大きく方針を変えた即戦力中心の指名となりましたが、私としては昨年のドラフトと対をなすものであると考えており、とてもバランスの良い指名に感じました。

昨年のドラフトで多めに高校生を獲得したために、今年は安心して即戦力に突っ込めるという訳です。

こうすればチームの年齢層が離れるということはありません。

阪神というチームにおいて長らく問題だった「ベテランと若手しかいない」という歪な構成がようやく是正されつつあるように感じます。

来年以降も着実に世代交代を進め、チーム力をさらに上げていって欲しいです。

False Memory Syndrome #フォルメモ の雑感

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さる6月30日、ピーナッツくんが初めてのオリジナルアルバム「False Memory Syndrome」をリリースしました。

アルバム全体を通して非常に高いクオリティで、素晴らしい楽曲ばかりでした。

各種配信サイトへのリンクはこちら↓

この記事では、私がこのアルバムを聴いた感想や、曲の考察(のようなもの)を衝動のままに書いています。

乱文・駄文の上に妄想などが激しいのでお気をつけください。

1. DUNE!

記念すべき初アルバムの1曲目を飾るにふさわしく、非常にノリの良い楽曲です。

この曲を聴くことで視聴者のテンションは一気に上がり、この後に続く楽曲に向き合う準備をすることができます。

タイトルのDUNE!の元ネタですが、「DUNE/砂の惑星」というSF映画が存在します。

1965年に発表された小説が原作となっており、砂漠の惑星で繰り広げられる争いの物語です。

1973年に製作されましたが、10時間以上の長編であった事や、製作費が巨額だった事から製作中止となりました。

しかし、製作スタッフはこの映画をきっかけとして1979年に「エイリアン」を完成させることになります。

楽曲の中に何度も「惑星(ピーナッツ星)」という単語が出てくるため、おそらく元ネタになっているのでは?と思われます。

事実であれば、映画に詳しいピーナッツくんらしいネタです。

ちなみにDUNEはリブート版が製作されており、2020年に公開される予定です。

2. ピーナッツくんのおまじない(feat.チャンチョ&オレンジ博士)

「ピーナッツくんのおまじない」という曲自体は、「ピーナッツくんが友達を見つけて真空パックに閉じ込める」という白昼夢のような企画動画の中で使われていた曲ですが、今回のアルバム収録にあたってリリックやメロディが大幅に追加されています。

My name is ピーナッツくん

黄色い体で目立ってる

生きてる証を刻んでる

オシャレになりたいピーナッツくん

JKも兄ちゃんも

僕らの虜になって変な状況

というリリックからもわかるように、ピーナッツくんのアイデンティティが紹介されています。

兄ぽこ(と思われる人物)が、

間違いなく君はピーナッツくんだ

僕を救ってくれたマイヒーロー

と歌い、

僕の名前 ピーナッツくん

授かった名前はピーナッツくん

この声 カラダ 君との違いが

僕がピーナッツくんたる所以さ

とピーナッツくんが返すバースは、アニメや制作秘話を追ってきた者にとっては涙を流さずにはいられない名場面です。

3.グミ超うめぇ

浮遊感のある心地よいトラックに乗せて「グミがとにかく美味い」とピーナッツくんがひたすら連呼する曲。

一瞬内容が薄いようにも思えますが、ピーナッツくんの年齢設定が5歳であるということを考えるとなんとも微笑ましくなってきます。

Fワードや「グミ」という隠語的意味合いのある単語をhiphopへのリスペクトとして用いつつ、アニメの設定とも上手くリンクさせようという兄ぽこの意図が見えます。

プリフランボワーズさん(https://twitter.com/pre_framboise)製作による素晴らしい世界観のMVも公開されており、こちらも必見です。

4. Kick!Punch!Block!(feat.デニムくん)

無敵のドM野郎であるデニムくんが、「もっと暴言を吐いてくれ、足りねえぞ」と煽る楽曲。

私のお気に入り曲の1つです。

デニムくんと言えば、アニメ本編の第5話で初登場した古参であり、今もなお第一線で活躍している名バイプレイヤーの1人。

「デニム玄師」として投稿した歌ってみた系動画の総再生数は50万回を超えるなど、意外な人気キャラでもあります。

デニムくんは自分の履くジーンズをダメージ加工するために暴言を求めて気持ち悪い言動をするわけですが、この歌の中でも、

君 生理的に受け付けないけど

僕生理的に君 知りたい

舐めさせてよ 靴べら代わりの僕のベロ

アスファルトに君が吐いたツバを

指ですくって口に入れてキメる

など、思わず「うわぁ…」と言いたくなるようなキツめのセリフが出てきます。

しかし、ノリの良いフロウとデニムくん特有のハイトーンボイスと合わせて聴くと、不思議と不快感は無くなります。

むしろちょっとエロかっこよく(!?)感じたり。

マゾ 行き過ぎたら僕 サド

と歌っているように、デニムくんは暴言を吐かれすぎて多少の罵倒ではまったく動じなくなっており、それゆえに謎の「強キャラ感」を醸し出しています。

特に、最後にまくし立てる

名無しの書き込み何ちゃんねる

見てるクソガキのあっかんべー

IDなしでも大歓迎

マジみんな見てる正直な話

ていうか素直な意見がそれでも

的外れでは面白くないからみんな鍛えてよ

という部分は、デニムくんの更に奥にある存在が表出してきたような熱量があり、非常に痛快なパンチラインとなっています。

5.おねがいマーニー

「マーニー」は思い出のマーニーではなくMoney。

いわゆる「金稼ぎ系ラップ(と勝手に僕が呼んでいるジャンル)」です。

実は私は世の中のマニマニ言うタイプのラップはあまり好きじゃないのですが(すぐ浴槽にお金貯めたり女性ダンサーの頭の上からお札降らせたりするから)、この曲はどちらかと言えば「お金を稼がなきゃやっていけないんだよ…」というような内容であり、訥々と語りかけるようなフロウが哀愁を誘います。

リリックの随所にピーナッツくんのVtuberとしての苦労が感じられ、

ゆるキャラハスラー

いつか乗ってるマスタング

僕はバーチャル土方 現場先は儲かった

逆にしょぼい奴は路肩 野垂れ死ぬことなく良かった

ピンハネ 隠してたの許さねぇ

その気になりゃ TwitterにDM晒すことも出来る

だけどバカのやることでしょ

という部分は、世知辛すぎて胸が締め付けられます。

溢れかえる万札 そんな事よりも先

周り幸せならlucky それじゃ足りないんじゃマジ

稼ぎまくる見ててmommy

と歌い上げる姿は、もはや令和の森進一と言っても過言ではないでしょう。

6.レオブタ解体ショー

ピーナッツくんのアニメ世界で売れっ子MCとなったレオタードブタがイキリまくるこの曲。

あちこちで兄ぽこ成分が補給できます。

兄ぽこファンは必聴でしょう。

「知らねえやつはビビって腰振れ、ランドセル背負ったガキからストリートのあんちゃんまで驚かせてやるぜ」というレオブタの正統派なイキリが非常に心地良いです。

しかし売れててもやっぱりおしりは血まみれなんだな…。

完治したんじゃなかったっけ?

7. Pokemon Purple

2曲連続でレオブタ曲。

以前にYouTubeに投稿された曲(上記リンク)と基本的に同じですが、セリフ部分が追加で収録されています。

また、この曲は名義こそレオタードブタですが、

あいつらは飼い慣らされ鈍る勘

生きるか死ぬかどうかお前

トレーナーいなきゃ何も出来ないんですか

というリリックなど、V界隈をポケモンに喩えていると思われる箇所が複数あり、色々と考察が捗ります。

8. ねむれないクリスマス(feat.ジョビルボ松本)

"正統派"子供向けクリスマスソング。

クリスマスはなんだかソワソワしちゃうよネ!と歌うピーナッツくんが非常に可愛いです。

ちなみにアニメ本編でこの曲が流れる回はYouTube側が「子供向けに制作された動画」として認定しています。

しかし、ジョビルボ松本の素性がさっぱり分からない…。

結局いきなり現れてピーナッツくんと一緒に歌っただけだし…。

9.おやすみグッナイ(feat.チャンチョ)

チャンチョ、いやチャン様の美声が聴ける曲。

ピーナッツくん関連では珍しい非ヒップホップ楽曲です。

「面倒臭い事ばかりだ、静かに眠らせてくれ」と切実に訴えるチャンチョに涙を禁じえません。

僕は僕だけのオリジナルを探す

僕は最後に取り残されたアンカー

という歌詞がとても心に残ります。

ふざけて原理主義とか言っててごめんな…チャンチョ…。

10. 幽体離脱(feat.チャンチョ&ぽんぽこ)

Twitterで検索してみると、この曲をお気に入りとして上げている人が最も多かった気がします。

私も大好きな曲です。

メロウな雰囲気のトラックに透き通るようなぽんぽこのコーラスが特徴的なこの曲は、何度聴いても鳥肌が立ちます。

リリックの内容としては、夜中にチャンチョが感じる孤独を歌っています。

アニメ1期の最終話を思い出して、なんだか切ない気持ちになってしまいました。

また、裏のテーマとしてVtuberとしての「肉体(ガワ)」と「精神(魂=中の人)」が分離している時の独特な感情を歌ったものなのかな?と解釈しました。

虚無だけど虚無じゃないような今日この頃

ターザンもシンバも司会なんてしないだろ

アイドル環境じゃ僕は生きられないから

空中遊泳でクロールしよう

この部分などはまさにそんなイメージを抱かせます。

歌唱はチャンチョですが、ピーナッツくん、そして兄ぽこの感情も明らかに混ざっています。

この曲をぽんぽこと一緒に歌ったところに、なんとも言えないエモさを感じたり。

天井の隅に巣食ってる 蜘蛛と目が合って

挨拶交わすよ毎晩 まるで天国の階段

というリリックがありますが、天国への梯子=ジェイコブス・ラダーという事で、夢の中の偽の記憶、アルバムのタイトルである「過誤記憶」とかかっているのかな、と思ったりしました。

考えすぎかな?

(気になった人はジェイコブス・ラダーで検索してみてください。怖いので気をつけて…)

11. Drippin' Life

アルバムのラストを飾る曲。

「drippin'」という言葉はスラングの一種であり、「かっこいい・魅力的」という意味があります。

おやすみグッナイ、幽体離脱とややローテンションでシリアスな曲が続いたあとにこの曲を聴くと、朝が来たような明るい気分になります。

「楽しいことも辛いこともあるけど、毎日頑張ってる」という等身大のリリックがダイレクトに心に響きます。

デニムくんやオレンジ博士、チャンチョなどアニメのキャラクター達がコーラスとして参加しており、兄ぽこが作業をしている周りにアニメキャラ達が表れ、仲良く一緒に歌っているような映像が脳裏に浮かんできます。

兄ぽこ(と思われる声)が消え入りそうなトーンで

疲れるよ… いつか死ぬかも… みんなそうだろ… 日々が走馬灯…

と弱々しく歌った後、ピーナッツくんが

謎のYellowのGuy 僕は超ヤバイ

努力人の倍 それくらいしなきゃ作れない

だからみんな見てろよ 僕の描く走馬灯

面白くて急死

と歌う展開は、このアルバムのラストに相応しい演出です。

これはピーナッツくん、もとい兄ぽこからの「これからも頑張るから見てろよ!」というメッセージなのです。

そして、その姿はとてもDrippin'です。

この曲を聴くと1本の映画のスタッフロールを見ているような感動を覚えます。

総評

捨て曲一切無しのガチアルバムであり、ピーナッツくんの世界観が全体に反映されています。

おやすみグッナイ→幽体離脱→Drippin' Lifeと、曲順による仕掛けも冴え渡っています。

リリックのあちこちに製作者の兄ぽこ自身の感情が垣間見え、聴く度に新しい発見があります。

それぞれの楽曲としてのクオリティも高く、得意分野のヒップホップに留まらず様々なジャンルを取り入れており、沢山の人に聴いてもらいたいアルバムです。

この記事を見ている人で、まだアルバムを購入していない人は、ぜひ視聴だけでもしてみてください。

また、後日行われたライブ生配信で全曲披露されています。

#ぽこぴーチェキ会 に参加してきたレポート

どうも、この度出会ったフォロワーさんに「物申す系」と言われた筆者です。

今回は、大阪府は梅田HEP FIVEにて開催された 「きぐるみぽこピーとチェキ会やて!?☆ in SUPER SPINNS 梅田HEPFIVE」 というイベントに参加してきました。

とてもとても出不精な私ですが、ぽんぽこさんとピーナッツくんの初の関西イベントという事で、これは行かねば!と思い応募しました。

結果的に当選できてとても嬉しかったです。

「応募したけど落選してしまった」という方、また「どんなイベントなんだろう?」と思っている方に少しでも知ってもらえたらと思い、レポート記事を書くことにしました。

HEPFIVE=アウェーも一転、ホームに

私は梅田付近にはそこそこ立ち寄った経験があるのですが、HEPFIVEは初めて入ったのでとても緊張しました。

さすがJK御用達(ごようたつ)のスポット、見渡す限りオシャレな人ばかり…

ただ、直前にフォロワーさん達と合流させてもらったので(比較的)挙動不審さを抑えることが出来ました。

持つべきものは里の民とおともナッツですね。

HEPFIVEの2階に上がるとすぐ、SUPER SPINNSのショップが目に入りました。 そして!

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ぽ こ ピ ー 本 日 来 店

熱 烈 歓 迎 豆 狸 者

普段の筆者には絶対に縁のないオシャレなショップにも、2人の名前があるだけで謎のホーム感が生まれますね。

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ポスターもパシャリ。

HEPFIVEの象徴である、赤い観覧車とクジラのオブジェがあしらわれています。

開店と同時に物販には長蛇の列が。

前回のSPINNSコラボで発売されていたトートバッグの余剰在庫も販売されていたのですが、ちょうど私の2人ほど前で完売してしまいました…。

無念でした。

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コラボ商品のパーカーはこんな感じ。

私は3部構成のイベントの1部に参加する予定だったので、買い物もそこそこにして整列。

こちらもすぐに長蛇の列ができ、ショップ店員さんはてんやわんやの大忙しでした。

フォロワーさんによれば、店員さんの「想定外すぎる…」という声も聞こえてきたようで、店員さんも驚く2人の人気ぶりに、古参ファンとして思わずニヤリとしてしまいました。

忘れられない30秒

そしていよいよチェキの撮影。

着ぐるみの2人に対面です。

動画や写真でしか見たことのなかった着ぐるみが目の前に居ます!

まさに感無量の瞬間…!

と、ここで1つ問題が。

私の前に並んでいた女性の方がピーナッツくんと会話をされていたのですが、参加者が多いのか時間が押しているようで、30秒ほどで剥がされてしまいました。

女性の方のコメントも途中でブツ切りになってしまい、後ろで見ている私もちょっと残念。

と同時に「これは急がねば!」という気持ちになりました。

実は前もって話す事はメモにまとめて練習していたのですが、それは50秒ほどの時間を想定しており、一気に20秒ほど短縮する必要があったのです。

まだ頭の整理がつかないままの、ちょっとニヤけた感じの表情でチェキを撮影。

以下、会話の書き起こし(私の時はピーナッツくんが喋る番でした)

私「ピーナッツくん、ハグしてください!」

🥜「いいよー!(ハグしてくれる)」

私「ありがとう(うおおおおおおおお)」

🍃「…(手をフリフリ)」

私「僕はこういうイベントに参加するのは初めてなんだけど」

🥜「うん!」

私「初めて参加するイベントが2人のイベントで良かったと思ってます!」

🥜「ありがとうー!(ピーナッツくんの方からハグしてくれる)」

私「ありがとう(うおおおおおおおおおおおおおおおおおお)」

私「応援してます!これからも頑張ってね!ぽんぽこさ」

スタッフさん「終了となりま~す」

…後から考えると名前を言い忘れてたんですね。

それが少し心残り。

ただ、ピーナッツくんと2回もハグできてとても嬉しかったです。

ぽんぽこさんとピーナッツくんが「そこにいる」という、この"実在感"や"ライブ感"はまさに現地でしか味わえないものでした。

そして、過酷な着ぐるみの中にいるにも関わらず、ファン1人1人にしっかりと対応し、リアクションをしてくれる2人の優しさとサービス精神。

これこそが、多くの人を惹き付け続けるぽこピーの魅力だと改めて感じました。

着ぐるみはちょっと硬い感触だったけど、その奥には暖かいハートが脈打っている。

そんな幸せなハグでした。

もちろん、ぽんぽこさん"らしさ"も忘れていません。

リスナーは配信者の鏡

もう1つ、今回のイベントで感動したことがあります。

それは、里の民&おともナッツの皆さんの優しさです。

私は本来はコミュ障気味ですが、今回は一念発起し、お会いした人達に挨拶をして回りました。

すると皆さんもしっかりと挨拶を返して下さり、自己紹介にも丁寧に応じて下さいました。

コンクリートの巨木が立ち並ぶ梅田の地でも、甲賀の里には穏やかな空気が流れていたのです。

これはひとえに、ぽんぽこさんとピーナッツくんが今まで続けてきた活動が、リスナーの人達の人格にも反映されているからでしょう。

それぞれの方本来の美徳も勿論あると思いますが、そのような"良い"人達をファンにするという面もまた、2人の魅力であると言えます。

名前はここでは出しませんが、大阪駅を出てボッチだった私に快く「合流していいですよ」と言ってくださったフォロワーさん。

名刺代わりに…と皆さんにお菓子を配っておられたフォロワーさん。

素晴らしいクオリティのキーホルダーと巾着袋を無料で(!!)配布しておられたふよよ(@fuyoyo_chan)さん等々、みなさん本当に素晴らしい方ばかりでした。

ブログでも今一度、お礼をさせてください。

ありがとうございました。

この体験をぜひ皆さんも!

ぽんぽこさんとピーナッツくんの開くイベントはまさに唯一無二です。

Vtuberとしてだけでなく、Youtuberとしてもちょっと特殊なイベントと言えるでしょう。

今の段階ではまだわかりませんが、きっと2人は次回も楽しいイベントを企画してくれると思います。

これまで体験されていない方も、次回はぜひ参加してみてください。

きっと素敵な気持ちになれますよ。

ケリン炎上騒動に見る、リスク回避の難しさと視聴者のリテラシー

お久しぶりです。

今回は久しぶりにVtuberについての記事です。

マイナスな話題ですが、思うところがあったので記事としてまとめることにしました。

 

ケリン炎上騒動とは?


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「そもそもケリン炎上って何?ケリンはいつも爆発してるでしょ?」

その通りです。

ケリンはイカレミサイルエルフであり、愛すべき馬鹿であり、チャンネル登録者数19万人を誇る人気個人Vtuberでもあります。

彼のチャンネルはこちら↓

ケリン - YouTube

 

なぜ彼は炎上してしまったのでしょうか?

それは、この度ケリンがコラボした動画の相手が原因です。

今回、ケリンは「鳴神裁」というVtuberとコラボをしました。

彼は「ゴシップ系Vtuberであり、所謂物申す系という類の投稿者です。

動画の内容はラップバトルであり、それ自体には特に問題はありませんでした。

しかし、相手の鳴神裁に問題がありました。

私の記事で彼の行いを列挙するのは色々とキツイものがあるので、詳しく知りたい方は彼の大百科を参照すると良いでしょう。

端的にまとめられています。

鳴神は、私の応援しているピーナッツくんとぽんぽこさんに対しても「2人は隠れ企業勢であり、卑怯だ」という根拠の無い中傷動画を投稿した事もあります。

この件は長く尾を引き、ついに2人が生放送で公式に否定する事態にまで発展しました。

生放送のアーカイブ

鳴神はこの後も適当な謝罪で済ませ、中傷動画は今に至るまで削除されていません。(現在は限定公開)

このような経緯もあり、彼は各方面にアンチを作る存在になっていました。

そんな彼とコラボしてしまった為に、

「なぜそんな奴とコラボするんだ」

「さすがに相手を間違っている」

という批判が多く寄せられ、ケリンは炎上してしまったのです。

ケリン炎上≠モンペ騒動

「コラボしただけで炎上する」

…なんとも理不尽な話のように思えます。

本来コラボは自由なもののはずです。

ケリンが内部外部問わず多くのファンから責められ、Twitterのブロック云々で揉めている状態を見て、「どっとライブ・モンペ騒動」を思い起こした人も多いでしょう。

これもとても長くややこしい話なので、詳細は省きます。

どっとライブの騒動では、

  • 「推しているVtuberコラボ相手に自分の勝手な好き嫌いを押し付ける
  • 「コラボ相手が気に入らないからと堂々と攻撃する」

このような害悪ファン、所謂「ファンチ」(※もはやアンチと同じレベルのファンという意味、ファン+アンチの造語)の存在が広く表面化しました。

今回の件も「コラボした相手への批判の方が多い」という点で、ファンチの仕業のように見えるかもしれません。

しかし、それは違います。

状況が大きく異なるのです。

ケリンの3つのミスと最悪のシナリオ

ケリンはこれまで、バーチャルライバーグループであるにじさんじと関わりを持ってきました。

会社のCEOである「いわなが」氏をキャラクター化して自身の動画中に登場させたり、ケリン本人がファンだと公言するライバーの「エルフのえる」さんが所属していたりと、にじさんじとケリンの繋がりはとても深いものがありました。

また、ケリンの動画で使われるいわなが氏の顔写真や音声素材などは基本的に無断使用でしたが、いわなが氏はそれを許容しており、最近では「月イチ出演宣言」までするなど「親友」と言っても良い扱いになっていました。

いわなが氏やエルフのえるさんが登場する動画↓

しかし、鳴神はにじさんじグループから共演NG(もしくはそれに準ずる処置)を食らっています。

どういう経緯かは上記のニコニコ大百科を参照するとわかりますが、この事で鳴神はにじさんじを逆恨みして敵視しているのです。

にじさんじ」と仲良くしながら、「にじさんじを敵視する鳴神」とコラボ(仲良く)する……

非常にややこしい立場です。

リアルの友人関係で似たような板挟みを経験した人もいるかもしれません。

ケリンのファンにはにじさんじファンを兼任している人達もおり、彼らがコラボをよく思わないのは当然です。

またケリンはupd8というVtuber事務所に所属しており、この事務所側にも「なんでこんなコラボを許したんだ」というクレームが入ってしまいました。

(※upd8は実際は所属Vtuberの企画内容まで把握・干渉することは無い)


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↑今回の件で急遽弁解の生放送をすることになったupd8所属Vtuberの「ふくやマスター」。無関係なのにとても不憫。

 

ケリンの1つ目のミスは、このような「ややこしい立場に自ら足を踏み入れてしまった」事です。

2つ目のミスは、「自分のスタイルを見誤った」事です。

ケリンは以前から危ないネタや時事ネタを風刺するような動画を投稿しており、これは彼のメインコンテンツでした。

ケリンが動画中で爆破したりミサイルを撃ったりする相手は、不祥事を起こしたり犯罪を犯した人達ばかりでした。

彼らは世間の多くの人から疎まれる存在であり、いわばケリンは世論の代弁者だったと言えます。

「ケリンは悪いやつを爆破してくれる」

…そんな印象が、視聴者の中で自然と作られていたかもしれません。

しかし、今回彼がコラボしたのは「悪いやつ」というイメージを抱く人が多い鳴神でした。

今までのケリンのスタイルと食い違うようなコラボ相手に違和感を感じるファンも多く、結果的に批判が集まってしまったのでしょう。

風刺にはバランス感覚が欠かせません。

ケリンはこれまで、そのバランスを上手く見極めて活動してきただけに、この判断はミスだったと言えます。

3つ目は、「エルフのえるさんを動画に巻き込んだ」事です。

ケリンは前述の通り「エルフのえる」さんのファンであると初期から公言しており、ぎこちないながらもTwitterで会話する等、所謂「てぇてぇ」と言えるような関係にありました。

2人が一緒に並んでいる素敵なファンアートも多く存在します。

昨年のいくつかのコラボ動画では、えるさんが録り下ろしボイスを提供するなど、とても良好な関係だったと言えます。

しかし今回、事もあろうに鳴神とのコラボ動画の中でえるさんの名前を出してしまったのです。

この件はとてもリスキーなものです。

鳴神は以前、にじさんじグループの機密情報を「内部からのリークによって知った」と語っていました。

その真偽は闇の中ですが、「リークを受けていると主張する鳴神とのコラボで、ケリンがえるさんの名前を出す」事により、鳴神とケリンとえるさんが間接的に裏で繋がっているのではないか何か秘密の情報を漏らしているのではないか、というとんでもない誤解を生みかねないのです。

既にこのような荒唐無稽な主張をしている人も少数ながら存在します。

これに対して怒っているえるさんのファンも私は実際に見かけました。

もうここまで来てしまうと、「ラップバトル動画を純粋に評価するべき」とか「コラボは自由」とかいうレベルでは無くなります。

(このコラボをスポーツの日韓戦に例えて擁護している人もいましたが、鳴神を韓国に例えるというのは韓国の人に対して失礼です。)

ケリンは鳴神の活動内容を知っていたようですし、このように他者へ飛び火してしまう事態も予め予測しておくべきでした。

えるさんのファンなら尚更です。

私も以前からケリンとえるさんの絡みを微笑ましく見ていたので、今回1番ショックだったのもこの点です。

最悪の場合、前述したいわなが氏を含め、ケリンがこれまでにじさんじグループやその他の関係先と築き上げてきた良好な関係が崩れる危険性もありました。

周囲の関係者への配慮不足も、今回の炎上の一因だったと言えます。

ケリンの判断

焦ってファンのTwitterをブロックしてしまうなど、一時はかなり動揺していたケリンですが、今日(2020/1/14)になって今回の件への謝罪動画を投稿し、「鳴神との今後一切の関係断絶」を宣言しました。

非常に迅速な対応でした。

ケリン自身が今後の活動に及ぼす影響を考えて下した結論であり、私も正しい選択だと思います。

上記のような最悪のシナリオは避けられました。

企業勢であっても対応にモタつく事がある中で、個人勢であるケリンがこのような素早い行動をとった事は賞賛されるべきです。

しかし、このケリンのツイートへのリプライを見て、私はまた別の問題に気が付きました。

視聴者にこそリテラシーが求められている

今回の件への反応の中でも非常に多く見られた意見は、「なんでこんなに荒れてるの?ケリンは悪くない!ただラップバトルしただけじゃん」というものでした。

ファンとしては当然の反応です。

しかし、上に書いたような鳴神とケリンの置かれている立場や数々のバックボーンを知っているなら、反応はまた別のものになってくるでしょう。

「彼に機密情報等、一切の情報提供などはしておりません。」という謝罪文がケリンから出ている時点で、どう考えても普通の事態ではないのです。

他にも「そりゃ燃えるよ、アイツと関わったら…」という反応も多く見られました。

これは恐らく鳴神のこれまでの行為を知っている人の反応でしょう。

前者と後者の認識の差はなぜ生まれるのでしょうか?

それは、「知っているか知っていないか」の違い、つまり知識の違いです。

「なんでコラボしただけで荒れてるの?」と疑問に思ったのなら、まずその点についてよく調べるべきなのです。

そして調べた情報をよく整理し、正しい結論を導く必要があります。

リテラシー - Wikipedia

これこそが、より良いファン・視聴者になるための鍵と言えます。

鳴神のような間違いだらけのゴシップ屋が支持を得てしまうのも、自分でリサーチして判断する人が少ないからです。

 


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↑こういう人もいます。

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「なんかよくわからないけど○○は悪くないよ!どうせアンチのせいで謝ってるんでしょ?そんなの無視しなよ!」

炎上したYoutuberの謝罪に、必ずと言っていいほど寄せられるコメントです。

こういった態度は、一見すると「炎上した人に優しい」ものに映るかもしれません。

しかし実際は、炎上した人の判断力を鈍らせ、良くない方向に無意識に誘導してしまっているのです。

クリエイターとして活動を続ける人なら誰でも、必ずネガティブな評価にぶつかります。

これらは当人にとっては辛いものであり、障壁に感じますが、全てのネガティブな評価が役に立たないわけではありません。

クリエイター本人が気が付かなかったような問題点や、方針のブレを指摘してくれている事も時にはあるのです。

クリエイターはこれらの意見を取捨選択し、自分の活動の発展に役立てていきます。

しかし、人はどうしても甘い言葉を欲してしまうものです。

厳しい評価に目を背け続け、先程例に出したような「一見すると優しい」意見ばかりに気を取られてそれに身を委ねてしまうなら、気がつけば自分の目指す目標から全くかけ離れていたという事になりかねません。

このようなクリエイターはこれまで無数にいました。

そして、「君は悪くないよ」「自由にやりなよ」と言っていたファンも、「なんだかこの人最初に思ってたのと変わってきたな」と思えば、何時でもフラリと離れていってしまいます。

ファンとは気まぐれで無責任なものなのです。

クリエイターだけでなく、当事者である私たちファンや視聴者も、常にこの事を念頭に置いている必要があります。

決して「全肯定」ばかりが正しい応援の方法ではありません。

逆に、独りよがりに厳しい言葉をかけるようなことも論外です。

相手をコントロールしようとすることは視聴者のエゴに他なりません。

時には厳しく、時には優しく、状況に応じてバランスの取れたやり方で応援するべきだと私は考えます。

そして、状況に応じた意見をフィードバックするためには、やはり知識が必要になってくるのです。

 

事実を把握せず、無責任に擁護する人のことを界隈では「ヨクシラナイト/ヨクワカラナイト」と表現するようです。

今回の件を追っていて知りました。

よく知らない/よくわからないのに、ナイト(騎士)気取りで応援することから、この呼び名になったようです。

推しを破滅させる盲目の騎士になりたいとは誰も思わないでしょう。

V界隈に「自分で調べて判断する」という良い習慣が根付くことを、私は願っています。